Translate

2016年3月9日水曜日

雨の三菱一号館美術館とCafé 1894


学生証があるうちにと訪れた美術館第三弾は、三菱一号館美術館。

開催中の「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」は、あまり馴染みのないテーマであるが、パリや服飾には興味がないわけではないので、まあよしとする。

復元されたジョサイア・コンドル設計の三菱一号館美術館もまた、歴史的建造物として価値がある。

三菱一号館美術館の概要、ヒストリーなど

隣接する一号館広場や、お洒落なショップに囲まれた、ここブリックスクエアの一帯は、丸の内の新しい名所、素敵空間になっている。


雨模様の広場を美術館の窓から覗く。

アーチ型の壁形状のクラシックな廊下は見どころの一つ。

企画展の撮影可コーナーの写真。



美術館を出て、一号館広場を歩いてみる。

早春を告げる花、マンサクが咲いている。
雨に打たれて、一層頭をもたげるクリスマスローズ。

イングリッシュガーデンの薔薇が咲き誇る頃に、また訪れてみたい。

丸の内ブリックスクエア一階のお花屋さんもお洒落。


エシレのクロワッサンはやっぱり売り切れ。
お目当てのジョエル・ロブションで、パンとカヌレを買う。

そして、もう一つの楽しみ、「1894(明治27)年三菱一号館の創建当時、銀行営業室として利用された空間を復元したクラシックな趣のミュージアムカフェ。」Café 1894に入ってみる。



定番のクレープ



約15年ぶりに訪れる東京駅周辺、丸の内界隈はだいぶ雰囲気が変わってしまった。
ビジネス街として、お茶するにも適当なところが見つからず、素通りするばかりだったのに、今は其処彼処にあって目移りするくらい。
それだけ時代も変化したということだとつくづく思う。

これから私の東京巡りも本格化しそうな予感。

三菱一号館美術館








2016年3月2日水曜日

根津美術館、早春の庭園散策


昨年より気になっていた南青山の根津美術館へやっと行くことができた。


根津美術館は、「東武鉄道の社長などを務めた実業家・初代根津嘉一郎(1860~1940)が蒐集した日本・東洋の古美術品コレクションを保存し、展示するためにつくられた美術館」である。
そして、建物に隣接する庭園の散策や、その美しい庭を望むNEZUCAFE でお茶をするという楽しみもある。



根津美術館

今回の訪問は、時間に限りもあるので、美術品の鑑賞はメインとせず、この庭園とカフェにターゲットを絞って行くことにした。



玄関口へのアプローチ


因みに、開催中の展示会は「仏教絵画名品展」。
チラシ

仏教には興味があるが、その心を理解するに至らず、更に絵画となると殆ど無知なので、私にはハードルが高すぎる。

しかし、「昭和15年の財団設立当時、4,643点でスタートした当館の所蔵品の数は、平成283月末の時点で、7,420件を数えるにいたって」おり、「これらのうちには、国宝7件、重要文化財87件、重要美術品94件がふくまれて」いるというのだから、常設についても本来ならじっくり鑑賞する価値は十分にある。
根津美術館のシンボルとも言える、意外に大きな「双羊尊」も見ることができた。
日を改めて、もう少し知識を蓄えて再訪したい。できれば、尾形光琳の国宝「燕子花図」が展示される際に。


一通り展示フロアを回った後、庭園を散策する。

想像以上に広々していて、高低差もあり、まだ春になったばかりなのに、木々の緑も豊富で美しい。

池に快晴の空が映え、まるで鯉が天空を泳いでいるよう。

NEZUCAFEから見る庭。
窓際の特等席に座れてラッキーだった。

アップルパイにアイス、バウムクーヘン添えのケーキセット

閉館間際になり、夕陽が差し込んできた。


四季折々に訪ねて、季節の変化を味わってみたくなる美術館である。










2016年2月28日日曜日

郷さくら美術館でお花見~中島千波の世界~



今日は、中目黒の郷さくら美術館で開催している「中島千波の世界」の最終日。
ぎりぎり滑り込んで、一足早いお花見をする。

2012年春に、桜の名所・目黒川のほとりに開設した郷さくら美術館は、昭和以降の生まれの現代日本画家が描く、大画面中心の作品をコレクションしている。そして、「一年を通して満開のお花見ができる」という常設展示室で、全国の桜の名所・名木を描いた作品を紹介しているらしい。

郷さくら美術館

今回の「中島千波の世界」では、‟桜の千波”と称されるほど人気の高い桜の大作を数点見ることができた。


<春夜三春の瀧櫻>1998年(ポストカード)
<櫻雲の目黒川>2013年(クリアファイル)

他にも、<樹霊淡墨櫻>、<素桜神社の神代櫻>、<石部の櫻>など、ご当地の樹齢何百年や千年を超える名木を描いた、爛漫の桜の屏風絵が展示されていた。
迫力ある、そして幽玄な美しさには圧倒される。

これらの贅沢すぎる名所の桜を椅子に座って対面し、じっくりと堪能できるのも、郷さくら美術館ならではのことかも知れない。

中島千波について(長野県の小布施町のホームページより)


特段に予備知識もなくやって来たものの、他の作品のおもちゃシリーズや牡丹や様々な花や静物画、人物画なども個性的で、とても魅力的だった。

気に入ったポストカード3枚を並べてみる。
<散椿>、<雨の音>、<さくうらら>、いずれも1990年
<魔女と薔薇>1997年(ポストカード)

コンパクトな美術館ながら、50点ほどの作品の展示は、訴求力十分だった。現代日本画の面白さや、きめ細かい筆の流麗さ、美しさを改めて知ることとなった。


郷さくら美術館を後にして、今度は代官山方面へと坂を上っていく。
目指すはカフェ・ミケランジェロ。



クリームブリュレを美味しくいただいた。




この2年間は、最も関心のある人間科学の勉強を優先させたこともあって、出かけるのを控えめにしていた。2月に入り、ようやく一段落したので、学生証があるうちに都内の美術館巡りをしようと思い立ったところである。
そして、都心に行くついでにカフェ巡りもすることにした。

桜の咲く季節ともなれば、またお花見やその後の花のリレーを追いかけて、忙しく出かけることになるだろう。

ともかく、これからは時間をフルに生かして、ストレスですっかり老け込み、肥満化してダレきった心身に喝を入れ、活き活きとした日常生活を過ごしたい。

今日の中島千波氏の艶やかな満開の桜の絵を堪能するうちに、今年の春こそは、関東で一番人気の目黒川の桜を見に来たくなった。
爛漫の春へと移りゆく季節と共に、私もしっかり休眠打破しなければ!


<高山村黒部の江戸彼岸櫻>2010年



2014年8月29日金曜日

清瀬ひまわりフェスティバル2014




あいにくの雨続きの中、今年の清瀬ひまわりフェスティバルは最終盤で見ごろを迎える。市のHPで開花状況を確認し、予報では雨ながらも、午後から曇り空に微かな太陽の光が差し込んできたのを見るや、今しかない!と思い、早速現地に向かう。  

平日の午後3時頃だが、結構人も集まっていた。今年で7回目のひまわりフェスティバル。これで、最初の年と3年前と今回で3回目の訪問となる。土の農道もいつのまにか舗装され、出店も増えて年々活況を呈してきているようだ。

農地24000㎡の広大なひまわり畑は、都内では大変珍しいとのこと。一般農家の方が、毎年小麦を生産し、収穫後緑肥としてひまわりを栽培しているそうで、花が満開になる頃にファームのご好意、地元の方々の協力で開催される、とパンフで説明されている。
今年の満開が例年より遅くなったのは、種の植え付けが遅れたこと、小麦の収穫時期と関係していたのかもしれない。

見晴らし台から観る、一斉に咲き誇るひまわり畑の風景は壮観!


畑の中の道を歩きながら、ひまわりの花と間近に向かい合う。


しかし、みな同じ方向に右へならえ、左にならえと向いているのは、なにか芸がない。
でもよく見ると、たま~に正反対や、明後日の方を向いているへそ曲がりのひまわりさんもいる。
ああ、自分みたいと、親しみが湧いてくる。


こうやって近くで見ると、結構ばらばらな方向で咲いているのだった。そりゃそうだ、それぞれの生育条件があるんだから。






今日は私の誕生日。ケーキを買って帰りましょ。








2013年12月7日土曜日

懐かしの石神井池・三宝寺池の晩秋~<カフェギャラリー リベルラ>

 
久しぶりの石神井公園・三宝寺池に行ってきた。前回訪れてから、かれこれ20年は経っているかも知れない。

でも、石神井池に着いた途端思い出されたのは、もっと遥か以前、小学校入学時から思春期辺りの記憶の感触だった。



子供時代と何一つ変わらぬ池の佇まいに、何度となく友だちとやってきて、夢中になって遊んだ頃のわくわくする気持ちと情景が、鮮やかに甦ってくる。

晩秋の清々しい空気を吸い込みながら、ところどころの深紅のモミジと池畔に立ち並ぶ見事なメタセコイアを仰ぎ見つつ水辺の遊歩道を歩くと、穏やかな心地よさと懐かしさが胸いっぱいに広がってきた。


道路を一本挟んで三宝寺池がある。


ここは人工的に作られたボート池の石神井池とはうって変わって、都内でも有数の自然景勝地と呼べるほど、一歩足を踏み入れば、コンパクトながら本物の自然と接することができる。






三宝寺池は武蔵野三大湧水池の一つ(他は井の頭池、善福寺池)で、石神井川の水源とされている。その一部は国指定の天然記念物である三宝寺池沼沢植物群落(1935年指定)も見られ、野鳥が多く集まり、雑木林と湧水池のハーモニーは四季折々に美しい景観をもたらしている。

池の中心には厳島神社があり、純和風な風景のはずが、池畔のメタセコイアの並木を見ていると、なぜか、カナディアン・ロッキーのイメージが湧いてくる。


左に目を向けるとメタセコイア、右に目を向けると厳島神社。


少し先に進むと、二つの景色が重なり、素晴らしい景観となる。


更に池の畔を歩きながら、重なり合う木々と神社と水の美しい風景の変化を楽しんでいく。


イイギリの赤い実



水面に影を落とす鮮やかなカエデの紅葉



名残の紅葉に別れを告げて、初めて訪れる<カフェギャラリー リベルラ>へ。





素敵な空間で、美味しい食事とケーキで楽しいひと時。


とっても充実した晩秋の一日だった!