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2016年12月2日金曜日

錦秋の六義園



六義園に訪れるのは、今年4回目となった。

新緑のカエデの美しさに感動して、秋に再訪するのは、その時に決まっていた。


数ある庭園の中でも、六義園は年間を通して何度も訪れたくなると思うのは、もちろん私だけの話ではない。

全国の紅葉狩りで人気の場所でいえば、「門家が選ぶ 昼も夜も紅葉を楽しめる庭園東西10 」では、六義園が東の堂々1位に選ばれ、「秋の風情は万国共通 外国人が好きな紅葉の名所は?」でも、京都の名刹と共に入選している。

11月中旬くらいから、大泉水辺りの大きなカエデの木のライトアップの様子や、園内の色づき情報が日々ホームページで更新されている。
そして、最も見ごたえがあると思われる裏山の「つつじ茶屋」の付近は、12月初旬が見ごろと案内されているので、ギリギリまで待とうと考えていた。

しかし、渡月橋の辺りの色づきがかなり進んでいる写真を見たら、ともかく行ってみて確かめたくなってくる。

駒込駅を降りて、いつものように六義園に向かうと、平日にも拘わらず染井門が開いていた。4回目にして初めてのことであるが、駅からぐっと近くなるのでありがたい。

園内に入って、背の高い木々の間を歩きはじめた瞬間、全身がフィトンチッドに包まれ、深呼吸せずにはいられなくなる。やっぱり来てよかったと、気分上々。





まっすぐ歩いていくと、シンボルツリーの枝垂桜のある広場にすぐ着いた。そこでは、小さな菊花展も設営されており、曲芸師の演目も始まっていた。



六義園跡に植えられたカエデの大木は、淡いながら瑞々しい色づき。


大泉水の水面に映るカエデは色づきが冴えず、コンディションが良くない。絵になる景観なのに残念。

渡月橋の辺りも色は薄めながら、まずまずの色彩が見られた。

とは言え、これもよく見るとカエデではなく、ハゼの木。

ハゼの紅葉だけは気候の変動にあまり影響されないようだ。


裏手の川沿いのドウダンツツジの紅葉もまた、気候にあまり左右されずに色づく。

今回の訪問の一番の目的である、「つつじ茶屋」のカエデの景観へさっそく向かう。

しかし、全体としてかなり淡い色合い。


ここが真っ赤に染まったら、さぞ美しいだろうと思いを馳せる。

寧ろ、黄色いカエデの方が鮮やかな色彩をなしている。

たまに部分的に真っ赤に色づくカエデもあった。



更に先に行くと、名物六義園団子が売られている。醤油団子に目のない私は食べずにいられない。

一休みしてから、「滝見茶屋」へと進む。

ここもライトアップされるスポットのようだ。
まっすぐ伸びたイチョウの木もあって、なかなか風情のある景観。


大泉水を挟んで対岸の「吹上茶屋」を望む。

普段は一般公開されていない「心泉亭」。
紅葉シーズン中は、上がってお茶を飲みながら、大泉水を臨むことができる。



二周目に入って、藤代峠に向かう。


いつもながらの藤代峠からの景観。
ここからは紅葉の木はあまり目に留まらない。



対岸から望んだ「吹上茶屋」に到着。ここもドウダンツツジの赤が鮮やか。

茶屋の裏手の吹上峯に、錦秋に相応しい、赤く燃える一本のカエデの木があった。

その奥は、先ほどの「つつじ茶屋」から上がってきた際の黄葉のカエデがある。




やはり、イチョウとカエデの艶やかな色彩のコントラストは、晩秋の紅葉の醍醐味を堪能させてくれる。



最も美しい六義園の錦秋を求めて、毎年通うことになるだろう。





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