六義園に訪れるのは、今年4回目となった。
新緑のカエデの美しさに感動して、秋に再訪するのは、その時に決まっていた。
数ある庭園の中でも、六義園は年間を通して何度も訪れたくなると思うのは、もちろん私だけの話ではない。
全国の紅葉狩りで人気の場所でいえば、「専門家が選ぶ 昼も夜も紅葉を楽しめる庭園東西10選 」では、六義園が東の堂々1位に選ばれ、「秋の風情は万国共通 外国人が好きな紅葉の名所は?」でも、京都の名刹と共に入選している。
11月中旬くらいから、大泉水辺りの大きなカエデの木のライトアップの様子や、園内の色づき情報が日々ホームページで更新されている。
そして、最も見ごたえがあると思われる裏山の「つつじ茶屋」の付近は、12月初旬が見ごろと案内されているので、ギリギリまで待とうと考えていた。
しかし、渡月橋の辺りの色づきがかなり進んでいる写真を見たら、ともかく行ってみて確かめたくなってくる。
駒込駅を降りて、いつものように六義園に向かうと、平日にも拘わらず染井門が開いていた。4回目にして初めてのことであるが、駅からぐっと近くなるのでありがたい。
園内に入って、背の高い木々の間を歩きはじめた瞬間、全身がフィトンチッドに包まれ、深呼吸せずにはいられなくなる。やっぱり来てよかったと、気分上々。
まっすぐ歩いていくと、シンボルツリーの枝垂桜のある広場にすぐ着いた。そこでは、小さな菊花展も設営されており、曲芸師の演目も始まっていた。
六義園跡に植えられたカエデの大木は、淡いながら瑞々しい色づき。
大泉水の水面に映るカエデは色づきが冴えず、コンディションが良くない。絵になる景観なのに残念。
渡月橋の辺りも色は薄めながら、まずまずの色彩が見られた。
とは言え、これもよく見るとカエデではなく、ハゼの木。
ハゼの紅葉だけは気候の変動にあまり影響されないようだ。
裏手の川沿いのドウダンツツジの紅葉もまた、気候にあまり左右されずに色づく。
しかし、全体としてかなり淡い色合い。
ここが真っ赤に染まったら、さぞ美しいだろうと思いを馳せる。
寧ろ、黄色いカエデの方が鮮やかな色彩をなしている。
たまに部分的に真っ赤に色づくカエデもあった。
更に先に行くと、名物六義園団子が売られている。醤油団子に目のない私は食べずにいられない。
一休みしてから、「滝見茶屋」へと進む。
ここもライトアップされるスポットのようだ。
まっすぐ伸びたイチョウの木もあって、なかなか風情のある景観。
普段は一般公開されていない「心泉亭」。
紅葉シーズン中は、上がってお茶を飲みながら、大泉水を臨むことができる。
二周目に入って、藤代峠に向かう。
いつもながらの藤代峠からの景観。
ここからは紅葉の木はあまり目に留まらない。
対岸から望んだ「吹上茶屋」に到着。ここもドウダンツツジの赤が鮮やか。
茶屋の裏手の吹上峯に、錦秋に相応しい、赤く燃える一本のカエデの木があった。
その奥は、先ほどの「つつじ茶屋」から上がってきた際の黄葉のカエデがある。
最も美しい六義園の錦秋を求めて、毎年通うことになるだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿