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2016年12月1日木曜日

代々木公園の秋の夕暮れ


市のがん検診があっという間に済んでしまったので、スタバに寄ってコーヒーをタンブラーに汲んで電車に飛び乗り、明治神宮前駅から代々木公園へと急いで向かう。

もう冬至も目前に迫ってきているので、午後3時半を過ぎると陽が斜めになってきて、4時半ともなれば街灯もちらほら点き始める。

公園に着いたのはすでに3時45分。1時間足らずを目途に、猛スピードで園内の秋の景観を求めて歩き回る。


いつもは素通りする公園に入ってすぐ右にある建物の方へと行ってみる。
今まで気が付かなかったが、オリーブやミモザの木がふんだんに植えられていて、なかなかお洒落だ。

そもそもこの建物が、1964年のオリンピック記念宿舎を保存したものであることも初めて知った。




高い木々の合間に見えるこの赤い実が何なのか、後で調べないと分からない。
オリンピック宿舎のすぐ横は、イチョウの木がたくさんあって、落ち葉と共にすっかり深まる秋の公園の雰囲気を醸し出していた。



少し中に入っていくと、一本の大きなカエデの木が、ひときは目を惹いた。
真っ赤ではないが、レンガ色がかった落ち着いたオレンジ色が美しい。


空を見上げて、カエデの葉っぱが、レース模様のように薄く透けて見えるのが好きだ。

こちらは更に進んで行って、先ほどの大きなカエデの木を振り返ったところ。

とても大きなイチョウの木だが、整然と枝を上に伸ばさず、枝垂れているのが珍しい。黄緑色から黄色へのグラデーションも見事だった。

ハーブ園近くの黄色いカエデ。だいぶ辺りが翳ってきて、ピンボケも激しくなってきた。

もう陽が落ちる寸前、終わりかけの最後の花を咲かす皇帝ダリアが、どことなく寂しそう。

4時40分ごろ。噴水池のデッキでコーヒーを飲みながら、灯りが点った夕暮れ時の紅葉の風景を眺める。




今年はイチョウが早めで、カエデの色づきはまちまちの印象。本来は神宮外苑のイチョウ並木とセットで行こうと考えていたが、日没が早いので今回は無理。

短い時間ではあったが、代々木公園で広々した敷地いっぱいに広がる秋色の公園の風景をキャッチできて大満足だった。

何度でも足を運びたくなる公園だ。










2016年11月25日金曜日

旧古河庭園の秋模様


秋の紅葉シーズンを迎え、今年の紅葉狩りは旧古河庭園からのスタートとなった。

東京の紅葉の最盛期は、例年11月末から12月初旬であるが、昨日、東京における54年ぶりの降雪と、観測史上初の積雪を記録したので、一気に色づきと落葉が進むのではないかと心配になる。
もう様子見は止め、慌てて出かけることにした。



国に名勝指定された旧古河庭園は、薔薇の洋風庭園として有名であり、その時期に過去2回訪れている
そして、今年2度目の初夏の訪問の際に、初めて日本庭園内も散策してみて、その奥行きと趣の深さや、カエデの木がたくさん植えられていることを知った。
そこで、旧古河庭園のもう一つの魅力である日本庭園への秋の再訪を楽しみにしていたのである。

ネット上では、東京の庭園の紅葉見物の中でも、デートスポットで人気の場所として紹介されており、また、何やら、他の庭園より一足先に色づき始めているとの情報もあった。故に、旧古河庭園が紅葉狩りのスタートの地となったというわけだ。


入り口付近のイチョウは、まだ完全に黄葉していないが、快晴の空に映える淡いグラデーションが爽やか。

切符売り場付近の木々の間から見える紅葉が美しく、早くそちらへ近づいてみたくなる。

ちょうど四季薔薇の咲くシーズンと重なり、秋のイングリッシュガーデンも堪能できる。
インカ







陽がどんどん斜めに翳って来るので、早速、高低差のある日本庭園のほうへ降りて行って、心字池方面を周遊する。







お茶室の周りは、やや立ち枯れ気味のカエデと、まだ紅葉していないカエデと淡い色調のままだった。



ハゼモミジだけは眩い赤色の色づき。 





入り口付近で見えた紅葉は、芝生の広場の奥にある。

近づいてみると、カエデの紅葉はまだ早く、綺麗に赤く染まって見えたのはハゼの木だった。


紅葉の木々を堪能した後は、春の薔薇のシーズンには混雑して入室できなかった喫茶室でお茶をする。
今日の訪問では、ジョサイア・コンドル最晩年の円熟した作品と称えられる、洋館を見学する目的もあった。 

プリンス・オブ・ウェールズ
靴を脱いで、スリッパで入っていくと、一階の応接室、中食堂とテラス、大食堂と、かなり広々したスペースが喫茶室として開放されており、館内ツアーに参加しなくても、それなりの洋館見学もできてしまった。

好きな場所を選べるので、一番奥の大食堂でコーヒーとケーキをいただくことにする。
つい先日『小説 ジョサイア・コンドル』(永野芳宣著 中央公論新社)を読んだばかりなので、タイムスリップしたようなクラシカルで静謐な空間で、実際コンドルの設計した建物の中でお茶しているのが不思議なように感じられてくる。
真っ白な高い天井のフルーツを模した意匠が可憐で美しく、ずっと見上げていても飽きがこない。

GW、庭園を望むクラシックな喫茶室へGO

館内での写真撮影は禁止のため、室内は元より、窓から庭を臨む素晴らしい景観を捉えることができなかったのが残念である。
西日が差して輝く薔薇の花も紅葉も、奥の夏ミカンの木も、どれも広いガラス窓に縁どられた一幅の絵画のようだった。


ゆったりと流れる贅沢な時間を味わうために、それぞれの部屋でお茶する機会を、またつくろうと思う。















2016年10月17日月曜日

丸の内・PAPAS CAFE~KITTE




本日のお出かけのメインは、丸の内・KITTE(キッテ)。
その前に、新東京ビルの紫野和久傳に寄るが、ランチは2時で終了とのことで、今回は見送り。
それほど空腹なわけでもないので、同じビルのPAPAS CAFEで一休み。
ウィンドウから見える店内の、クラシカルでお洒落な空間が気になって、入って見たくなったのだった。






続いて、本と雑貨の マルノウチリーディングスタイル へ。
カフェも併設されていて、ここでもゆっくり読書に集中できそう。




KITTEは、旧東京中央郵便局の一部を保存して建て替えられた、日本郵便が初めて手掛ける商業施設。
1933年から2008年まで使用された旧局舎は、天井が非常に高く、威厳のある佇まいの、丸の内を象徴する歴史的建造物の一つであった。
取り壊す際には、それなりの抵抗があり、侃々諤々議論が戦わされたのを思い出す。


旧東京中央郵便局長室の展示コーナー


窓から望む東京駅舎

トライアングルのフロアに囲まれた空間は、吹き抜けになっていて壮観。
アート系、ナチュラル系、伝統や匠の銘品などを扱う個性的なショップが集まっている。


6階の屋上ガーデンからは、東京駅舎を間近に見下ろせる。



朝から降っていた雨も止み、空も明るくなって、気持ちのいい風が吹き抜ける。






東京駅から1分。ベンチに座って、時間を忘れてのんびりするのも良さそうだ。


KITTE







2016年10月14日金曜日

表参道・LOTAS

先週は30度あった気温が、今日は18度まで下がって、いきなり長そでの服と上着が必要になる。クリーニングに出す前に、一回しか着用していないリネンのワンピースを着ようと思っていたのに、もう出番はなさそうだ。

首にストールを巻いて家を出たが、それでもまだ肌寒い。

本日向かうは、表参道のカフェ、LOTAS(ロータス)。

お供の本は、ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー・上』。

この文庫本は、昨年末アマゾンで上・下巻を共に購入したが、いつもながらに複数冊読み進める癖があって、春ごろまで浮世絵本が優先されるうちに、お気に入りのブックカバーごと行方不明になってしまっていた。お揃いのトートバッグに入れたまま、どうせスタバに行くときに持っていくのだからと、しばらく放っておいたのがよくなかった。いざ読もうと思った時には、あるはずバッグの中にはなく、どうにもこうにも見つからない。

例によって、床下の小人たちの仕業に違いない。中古も出回っていないので、買うのは気が引けるし、どうせ買った途端にひょこっと見つかるのが落ちだ。
しかし、とりあえず図書館で単行本を借りてみたものの、非常に興味深い上に、私にとっては大切なテキストでもあるので、思いっきりマーカーできないまま読み進めるのがつらい。
ということで、見つかる当ても全くないので、結局再びアマゾンで購入することになった。
何とも情けなく、そして、私らしい極小エピソード。

さて、明治神宮前駅に着いて、目指すLOTASは、先日行った文房具カフェのすぐ先にあるので、ほんの少し回り道になるが、表参道沿いの伊藤病院のところで左に曲がるのが分かりやすい。

しかし、グーグルマップのルートでは、少し手前から曲がって裏を通る道が示されている。そこで、横道に逸れて、これまた毎度のことで、方向感覚を失い、かなり遠回りになってしまった。急がば回れの教訓を無視し続ける、これも私の悪い癖。

途中、普通の家か、何かのショップか、グリーンの見事なエクステリアの建物が目に入る。


今日は、ここ、Mr.FARMER に来ようと考えていたが、お一人様となったので、急遽予定変更。



小径を挟んで、その並びにLOTASがある。入口が美容室のような、バーのようなドアで、一見カフェのように見えない。
照明も暗めで、おまけにサングラスをしたままだったので、段差に気づかず、思いっきりコケそうになった。
地下に案内されると、うって変わって、吹き抜けの天窓から外光が明るく注ぐ、一番奥の席につく。

ランチが4時まで、と嬉しいサービス。



生ハムの濃い塩加減とパスタのバランスが良く、とても美味しかった。


名物のクマちゃんショコラのアイスクリーム添え




フムフムと鉛筆でマーキングしながら、読書もたっぷり集中できた。


充実のスィーツで、どれも試してみたくなる。

LOTASは、東京のカフェと言えば・・・と、全国的にも有名な、何でもカフェブームの先がけとされる店だそう。


LOTAS


カフェブームの立役者、山本宇一さんが誇る《東京》の小粋なカフェ4選 


そう言えば、6月頃にmontoak(モントーク)でお茶していた。店の雰囲気も似ている。


また、行ってみたいカフェがあちこち増えた。