2月末に、中目黒の郷さくら記念館から代官山のカフェ・ミケランジェロへの道すがら見つけて気になっていた、旧朝倉家とル・コルドン・ブルーに行ってきた。
その前に、美味しいパンの口コミで2位か3位に入る、「メゾン・イチ 代官山」に寄り道。
地下1Fにある〝職人が作るパンとスイーツ、フレンチデリの館″である。
同じ並びにあるLa Boutique ル・コルドン・ブルー は、フレンチの学校なので、カフェも生徒さんたちでごった返していた。
空いているのはテラス席のみ。
店内のパンもケーキもどれも美味しそうだけれど、他のスイーツ店などを歩き回るので、クロックムッシュと紅茶にする。
それがまた、とっても美味で、キッシュより気に入った。
次に向かう旧朝倉家住宅は、旧山手通りを挟んで、表通りの裏側にある。
東京府議会議長などを歴任した朝倉虎次郎によって、大正8年に建てられた和風住宅で、国の重要文化財に指定されている。
中は、どことなく懐かしい感じのする建物だった。
そして、「崖線という地形を取り入れた回遊式庭園」とされる庭は、中目黒に向かう下り坂がそのまま高低差になっている。
ふんだんに植えられたカエデが折り重なる景観は、新緑の美しさだけではなく、秋の紅葉狩りの鮮やかさまで目に浮んできて、思わずワクワクさせられる。
秋に再び訪れるリストがまた一つ増えた。
この後は、アップルパイの松之助、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ、そして蔦屋書店、最後は猿田彦珈琲へと、慌ただしく彷徨って、美味しいパンとスイーツとコーヒーを土産に家路につく。
次に代官山に来るときは、蔦屋の2階のラウンジで、ゆっくりまったり読書したい。
小雨降る中、上野・不忍池近くにある旧岩崎邸庭園を訪ねる。
その道すがら、まずは春日門から入る東大構内の「厨菓子 くろぎ」に立ち寄ってみる。
東京で一番美味しい葛切が食べられると評判の店である。
厨 菓子 くろぎ
緑豊かなオープン・カフェにもなっていて、とても気持ちがいい。
和菓子は不得手なほうだけれど、わらび餅には目がない。
しかしメニューになかったので、塩アイスクリームとカプチーノのセットを注文。
さすがに素材も、味も、盛り付けも、本格的な御もてなしのこだわりを感じる。
それにしても、こちらの黒蜜ときなこのかき氷が運ばれてきたときは、あまりの大きさに、思わず笑いが出てしまった。
初めて見る人は、ほぼ例外なく目が点になっている。
納得のお味に満足して、歩いて10分足らずの旧岩崎邸庭園へと向かう。
入口の大きなイチョウの木が、歴史の古さを物語る。秋の黄葉はさぞ見事だろう。
旧岩崎邸は、三菱財閥総帥・岩崎彌太郎の長男、久彌の本邸として造られ、ジョサイア・コンドルの設計で明治39年に完成した。
現在は往時の3分の1の敷地となっており、洋館・撞球室(ビリヤード場)が国の重要文化財に指定されている。
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洋館 |
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撞球室 |
シロツメクサに覆われる、「芝庭」の広さには圧倒される。
江戸期は越後の高田藩榊原氏の屋敷で、大名庭園の名残も見られる。
この和洋併置式の邸宅形式は、その後の日本の邸宅建築に大きな影響を与えたとされる。
雨に濡れて、新緑の若葉が一層目に鮮やかだ。
旧岩崎邸庭園
旧岩崎邸を後にして、目指すは古民家で知られる上野・桜木町。
不忍池を通り抜けてナビに従って歩くが、にわか情報なので目的の場所に辿り着くのかやや不安。
谷中のシンボル喫茶店、カヤバ珈琲は満席の賑わい。
この界隈では、地図を片手に歩く外国人観光客と何度もすれ違う。
谷中墓地の周辺にはお寺も多い。たまたま通った長久院のハコネウツギが美しかった。
いわゆる谷根千(谷中・根津・千駄木)は、まだまだ未知のエリア。行きたかった「上野桜木あたり」には、やはり辿り着かなかった。
よくよく調べてまた出直すことにしよう。
華々しい春の花々のリレーはちょっと一休み。
そこで、この2年間あまり手をかけられなかった我がベランダ・ガーデニングを始めようと、花と鉢の物色に出かける。
その前に、三宝寺池の大きな卯の花の木の白い花びらが散った風景がいいと聞き、運動不足解消のためのウォーキングを兼ねて、またもや石神井公園へ。
やはり、5月初旬は新緑本番のようだ。
石神井池の萌えたつ若葉は活き活きとして生命感が漲っている。
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トチノキ |
ここから三宝寺池の散策ルート始まる。
一歩踏み入れると、いきなりカキツバタの群生が目に飛び込んできた。
三宝寺池には何度も訪れているのに、自生するカキツバタを見るのは初めて。
右奥に見えるのは、時々お目見えする、孤高の白鷺。
今度は、カメラのシャッターを切る瞬間に、番いのカモが横切っていった。
昨今の気候変動で激減してしまったが、三宝寺池はさまざまな野鳥の集まるスポットでもある。
何やら、木の枝の上にも鳥が・・・。
三宝寺池は人工的に造られた池ではなく、天然の湧水池である。
自宅から僅か30分足らずで、自然の高原気分を味わうことができる、最高のウォーキング・スポットだ。
この辺りのベンチでゆったりするのが気持ちいい。
横になって寝ている人がいたので、そこはカット。
三宝寺池のシンボル、厳島神社と風月亭を臨む。
ふり返ると、飛び切りの若葉色の新緑が目に沁みる。
気が付いてみたら、三宝寺池の周辺には、何処彼処にカキツバタが咲いている。
それもそのはず、もともと三宝寺池は、国の天然記念物に指定されるほどの、豊かな沼沢植物が群落する池だったのだ。
結局、最後まで卯の花は見つからなかった。
でも、また新らたな三宝寺池の魅力を知り、 更に訪問の回数が増えそうである。
帰りは「プロント」で一服し、大泉学園の「イン・ナチュラル」で、シラネに魅せられて珍しくピンク系の花々を購入。
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シレネ、カスミソウ、八重咲きペチュニア |
今回のガーデニングは剪定、植え替えのメンテが主なので、植え付ける苗は少しだけ。
それでも、家の観葉植物も含めて結構な量があるので、大がかりな作業となりそうだ。