快晴続きの11月。
自宅周辺から少々足を延ばして、新宿御苑ウォーキングをする。
新宿三丁目までは清瀬駅から乗り換えなしの31分。そこから歩いて8分ほどで新宿御苑の新宿門に到着する。
その前にスタバに寄り、カプチーノをマイボトルに入れて、ウォーキングの後、ベンチで読書のカフェタイムを過ごすつもりだ。
平日でもやはり人気のスポットだけあって、入り口は入園券を求めて順番待ちの列が。
ちょうど菊が咲いている頃だと思っていたら、1日から15日までの菊花壇展が開催中だった。
菊花壇展の歴史は長く、明治初期から続いているらしい。例年この時期に展示されいるとは知らなかった。春と秋に何度が訪れているが、紅葉にはまだ早いこの季節に来ることはなかったからだろう。
入苑して大抵の人たちは、まっすぐ日本庭園方面へ行くのだが、私は大好きなスポット、「母と子の森」へ迂回して向かう。
ここは、樹齢100年以上のラクウショウの巨木があって、他の都内の庭園とは違う、ワイルドな自然の雰囲気を都会のど真ん中で味わうことができるのだ。
数年前にハンカチの木を探して見つけた場所。新宿御苑へは子供のころから来ていたのに、それまで気が付かなかったことを、ちょっぴり後悔したくらい、心地よい自然を体感できるスポットだ。
ラクウショウの気根(根っこ) |
このエリアを通り抜け、そのまま進んでいくと、日本庭園の入り口に辿り着き、ちょうどそこは菊花壇展のスタート地点になっていた。
江戸菊花壇 |
しかし、この最初の「江戸菊」を見て、凛とした美しさに、魅せられる。
プレートの案内 |
他にも普段あまり見たことがない品種が展示され、それがなかなかアートで、楽しくなってきた。
嵯峨菊 |
伊勢菊 |
溶けた曼殊沙華のよう♪ |
肥後菊花壇 |
マーガレットの花弁を細くしたような肥後菊が可愛らしい♪ |
代表的な観賞用の品種の大菊 |
半分以上見たところで、池の真ん中あたりで一休み。
大好きな池に枝を垂らすソメイヨシノが目の前に位置するベンチに座り、コーヒーを飲みながら読書する至福。
春になって、ソメイヨシノが満開のころ、新宿御苑は非常に混雑するので、格別に美しく咲く種々のサトザクラの満開に合わせて訪れることにしている。
その際の、花が散りきる前の儚げなこのソメイヨシノの美しさに、いつも魅了されていた。
来年は、久々にソメイヨシノの満開に来てみるとするか…。
そんなことをぼんやり考えてから、吉田修一の『怒り』を読み始めると、先日観た映画のシーンと重なり、鼻の奥がつーんとして涙腺がゆるんでくる。
陽が斜めになって和らいできた光線を浴び、清々しい空気の中、グランデサイズのカプチーノを飲み干したところで、残りの菊花壇を見ながら帰途につくことにする。
ベンチを後にし、今まで通ったことのないルートを歩いていくと、何と、いつも対岸から見てる旧御涼亭(台湾閣、1927年築)の裏手に出た。
せっかくなので、初めて建物の中に入り、いつもとは逆の対岸を眺めてみる。
そこから道すがらの展示を見つつ、一路駅へと向かうが、やはり新宿御苑内は広かった。
懸崖作り花壇 |
あと一分足らず、副都心線に乗り遅れ、何を血迷ったか、手前の丸ノ内線の池袋行きに乗ってしまい、結局また新宿三丁目に戻って、30分遅れの帰宅。
東京生まれで、あちこち出かけていても、ぼやっとして、地下鉄の路線図をインプットせず、未だに迷ってしまう残念な私。
それにしても、やっぱり新宿御苑は心身ともにリフレッシュできて、ウォーキングコースとしても最適だ。
これは、年間パスポートをゲットするしかない!
次は紅葉の頃に訪れるとしよう。