昨年の6月、アジサイを見に訪れた際に、ウメの木が多いことに気づき、その季節になったら、必ず見に来ようと計画していたスポットである。
府中市郷土の森博物館のアジサイ
先日の、小石川後楽園でウメを見た際に、今年は花つきが良くないのでは?という懸念もあり、一応調べてみると、博物館の園内には、約900本のウメの木が植樹されているとのこと。都内で見られるウメの名所では、一桁違って本数が多い。
昨年から楽しみにしていたのだし、この際、迷わず行くことにした。
駅を降りて、博物館へ向かう道々の民家でも、ちょうど見ごろのウメが咲いていて、期待感が高まってくる。
到着して、まっすぐ向かったのは、旧田中家住宅のお茶室。アジサイの頃、京都に行ったかのような風情漂う茶室(梅欅庵)の庭で「白加賀」を見つけ、それが咲いた時の構図を思い描いていたのだった。
残念ながら、隣接する旧府中尋常小学校が工事中だったり、梅まつりの呈茶が今日はお休みのため、中に入れなかった。
しかし、土蔵前のウメが、中々いい咲き具合で、今年初めて、梅らしいウメの木を見たような気がした。
向かいの旧島田家では、寄贈されたお雛様が展示されている。
戦前から伝わる、昔懐かしい段飾りのお雛様。
こちらは、旧府中郵便取扱所(旧矢島家住宅)のお雛様。
この復元建物の裏手には、まとまってウメの木が植えられている。
ホームページの開花状況をたびたび確認していたが、満開と案内されているものの、花が散っている木もあり、特に見事な枝垂れなどは、ほとんど終わっていた。
もう少し前に来た方が、よかったのかも知れない。
この可愛らしい淡いピンク色の「蝶の羽重ね」は、ちょうど見ごろで、あちこちで見ることができた。
蝶の羽重ね |
見驚 |
ハケ下の流れの付近のサンシュユ。
庚申塔付近 |
県木園の辺りのトピアリーのような形をしたツバキの木が目を引いた。
次は、いよいよ梅園と紹介されている一番奥のエリア。遠目からも、さすがに本数も花もボリュームのあるウメの木が見えてくる。
梅園に入る、階段を昇ったところに、見ごろの「見驚」が、青空をバックに美しく咲いている。
「紅千鳥」も見ごろ。
園内はとても広く、メインの通りと小径が敷かれており、梅林の中をあちらこちら散策して楽しめる。
花粉症のマスクを外して、せっかくのウメの香りを存分に味わうことにした。
こちらの木は、紅梅と白梅が一緒に咲く「思いのまま」。覚えやすいネーミング。
思いのまま |
梅園の階段を下りて、また別のウメのスポットへ。
私の好きな青軸の「月影」の、枝垂れの方は見ごろだった。
紅千鳥 |
ここでも、サンシュユが。
ちょっと変わった花弁のスイセンの花が、水路沿いに植えられている。
後で調べて見たら、「グランドモナーク」という房咲きスイセンとのこと。
視界の四方が、これほどウメの花に囲まれるのは、本当に久しぶりだ。
青梅梅郷が再興するまで時間がかかるので、東京でウメと言えば、ここ府中市郷土の森博物館ということになるかも知れない。
綺麗に立ち上がっているマンサク。
やはり、ウメと言えば、この「白加賀」。
結局、遅咲きのウメはちょうど最盛期で、一番いいときに訪れた、と言えそうだ。
気が付くと、足がやや筋肉痛になるくらい歩き回っていた。
早春のウメの花を満喫しながら、日頃の運動不足少しは解消できたようで、大満足の一日となった。
wifiもあるし、カフェや復元建物内での食事、出店もあちこちにあるので、次は写真ばかり撮らないで、一日中まったりしたいと、前回同様、そう思いながら、郷土の森博物館を後にしたのだった。
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