家の中にいると、外気の冷たさをつい忘れてしまいそうだ。
実際は、まだ2月なので、外は日差しは暖かくても、冬支度が必要なのには変わりがない。
それでも、確実に訪れてきている春の香りを体感したくなって、今日は小石川後楽園のウメを見に行くことにした。
小石川後楽園と言えば、黄門様の別邸であり、水戸の偕楽園と同じく、ウメの木がたくさん植樹されている(36種100本以上)。
そろそろ、早咲きが終わって、今は中咲き、遅咲きのウメが見られるはずである。
すっかり葉が落ちたカエデの木と通天橋を望む景観 |
これまでに、水戸の偕楽園、曽我梅林、生越梅林、高尾梅林、そして、なんと言っても、青梅梅林の物見山公園の素晴らしい紅梅・白梅の景観を見てきたので、やはり花つきが物足りない。
そうした梅園のボリューム感ではなく、庭園のウメの風情を楽しむのが目的だったが、それにしても、時期が外れたのか、今年は花つきが悪いのか。
ちょうど、ボランティアガイドさんがいたので、早咲きの方が綺麗なのか、花つきは毎年こんなものかを訊ねてみた。
すると、早咲き・遅咲きの時期の、どちらの方がいいとは言い難く、花つきが悪いのは、今年は剪定を失敗してしまったからだ、とのお話だった。
それならば納得である。ただし、その年の気候の具合も影響しているかも知れない。他の庭園の写真を見ても、やはり花つきが悪いように見えてしまう。
とはいえ、庭園に一歩足を踏み入れた途端に、やっぱり来てよかった、という思いが自然に湧いてくる。
電車を乗り継いで、都心にやってきて、後楽園の駅から歩いて10分ほどで着いてしまう、ここは、まさに都会のオアシスだ。
初のプレミアムフライデーで、もっと混むかと思ったら、そうではなかった。
紅葉の時期に長蛇をなしていたのがウソのようだ。
今回は、梅園のみが目的だったので、時間のゆとりもあって、各スポットの表札を読みながら散策することができた。
梅園では、一本の大輪のウメの木が、ちょうど見ごろになっており、際立つ美しさが目を惹いた。
見驚 |
このウメの花を見られただけでも、訪れた価値がある。
巷では、なかなかお目にかかることはできない、優しい色合いと愛らしさである。
ほんのりウメの香りが漂う梅園から、今度は九八屋の方へ歩いていく。
スイセンや、ジンチョウゲから発散される芳香を、たっぷりと吸い込んで、早春の香りを満喫する。
九八屋前ではフクジュソウが、足元から春の訪れを告げている。
こんなに背の高い松の木が何本もあるのを、これまで気づかなかった。
この辺りは、光圀が最も珍重した松原で、往時は空が見えないくらい、松がうっそうとしていたそうだ。
植木や花々も売られており、ちょうど春の植え付けの時期なので、つい誘われ覗いてみる。
私の大好きな八重のマーガレットが売っている。サントリーの銘柄だったとは知らなかった。
自宅に着いたマーガレット |
今年の桜のシーズンでは、一昨年の遅い訪問の際には終わっていた、一番大きなシダレザクラを見に、またやって来るつもりだ。
帰りは、小腹も空いたので、文京シビックセンターの「カフェ・ド・クリエ」にて、ケーキとサンドウィッチをいただく。
またも、ダイエットの道のりを、先へと伸ばしてしまった・・・